イギリス剣道交流について
久保 公緒
イギリスの諸大学との剣道交流のため、私と同期の北田の2人で、2月14日~3月14日までイギリスへ訪れました。最初はエディンバラに始まり、グラスゴー、マンチェスター、リバプール、ヨーク、バーミンガム、オックスフォード、ロンドン、ケンブリッジ、カンタベリーと、各地を巡る有意義な1か月になりました。
私がこの1か月、剣道を通して驚いたことは、イギリスの剣道家達の剣道に対する熱意でした。私達がイギリスで最初に剣道の練習に参加したのはマンチェスターからでしたが、いざ練習が始まったときの準備体操での発声、稽古中の緊迫感に圧倒されました。また、稽古が終わると、いろんな人からアドバイスをもらい、お互いの良かった点や悪かった点を話し合ったりと、彼ら自身の剣道の技術の向上に非常に貪欲であったことも印象的でした。マンチェスターの方々に関わらず、イギリスで剣道をする全ての人が非常に稽古熱心であり、意欲的に取り組まれていました。剣道の練習が終わると、練習を共にした仲間たちと共にパブへ行きましたが、その席においても剣道の話が途絶えることはありませんでした。私が想像していた以上に、日本や剣道について考えてくれていることに嬉しく思いました。
練習のみでなく、ケンブリッジでは大学大会の審判も務めさせていただきました。日本では、公式試合での審判はやったことがなかったので、私自身にも非常に良い経験になりました。そこで、私が日本とは異なっていると感じた点は、休憩の際や試合後に、諸先生方が敵味方関係なく、学生に試合における作法を教えたり、反則に対する指導をされていたことです。まだ段を取得していない方が多かったからかもしれませんが、試合をする側にとっても教える側にとっても、試合について深く考えることができる非常に良い環境だと感じました。
観光におきましても、剣道をしている方々に各地の様々な観光名所を毎日のように案内していただきました。日本とは違う建造物、街並みをたくさん見られる機会があり、毎日有意義な時間を過ごさせていただきました。お世話していただいた現地の皆さんには親切に接していただき、本当に感謝しています。
最後になりましたが、このような貴重な経験をさせてくださった、小川監督をはじめ、ケント大学のユタカ先生、また学生の皆様方、イギリスで関わったすべての方々、同行してくれた同期の北田には、深く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
これからもっとイギリスの文化や英語について学び、いつかまたイギリスへ戻って、そこで知り合うことができた仲間たちと楽しい時間を過ごせたら良いと思っています。